クルマエビの特徴
昔より高級食材として扱われてきた日本食の代表的なエビです。
主には内湾の浅瀬の海底に生息しています。
一般的に出回っているクルマエビの9割は、沖縄や鹿児島などの養殖物です。
天然物のクルマエビは、近年の内湾の開発や水質汚染によって漁獲量が減ってしまったため、今では養殖が主になっています。
養殖物でも天然物とそこまで大きな差は無いと言われています。
クルマエビは、死んでしまうと色が変わってしまうため、見た目が悪く、価値が大きく下がります。そのためクルマエビは生きたまま流通するのが基本です。
クルマエビのサイズによる名前の違い
クルマエビは、成長サイズによる呼び方の違いがあります。(※地域によって異なる場合があります)
主に流通するサイズとしては、15cmほどのものが多いですが、まれにメスなどで30cmほどまで大きくなるものもいます。
10cm以内の小さいもの
【呼び名】
コマキ、サイマキ10〜15cmほどの中くらいのもの
【呼び名】
マキ15cm以上のもの
【呼び名】
クルマ、オオグルマ
クルマエビの名前の由来
クルマエビの名前の由来は、エビが丸まった姿が黒い縦縞の見た目などから車輪のように見えることからクルマエビと呼ばれます。
クルマエビの生態・漁法
クルマエビは、北海道南部から朝鮮半島、中国沿岸、さらに、台湾や東南アジア、オーストラリア北部、フィジー、地中海東部など広く分布しています。
内湾・内海の水深100m内の汽水域の砂泥底に生息しています。基本的には砂の中に潜って身を潜めており、夜間に餌を求めて行動を行います。
漁法としては、底曳網、刺網などで漁獲を行います。
クルマエビの旬
クルマエビの旬は、11月から2月くらいの晩秋から冬の時期です。
エビの甘みというのはアミノ酸のグリシンという非必須アミノ酸の一種からよるものです。
このグリシンは冬の冬眠期になると最も多くなるため冬が旬だと言われています。
また、6月〜10月の初夏から産卵期までの期間は、苦味成分でもあるアミノ酸アルギニンが増えてしまうということで、冬のエビとは大きく味が異なってしまうということもあります。