マダラの基本情報
マダラは日本の冬の食卓を代表する魚のひとつです。
秋から冬に多く入荷され、鍋料理や、鱈ちり、ムニエル、そして白子料理など、多くの料理があります。
サケと同じく北国を代表する魚で、大きいものだと1mを超えます。
主な産地は北の海となり、北海道で4割、その他6割のほとんどが東北・信越地方で漁獲されています。
メスよりオスのほうが値が高い
マダラはメスよりもオスのほうが値が高く、鮮魚として流通する多くはオスです。
その理由としては身の質がオスのほうが良いとされ、オスには白子と呼ばれる精巣があり、この白子が美味しいからという理由もあります。
マダラの呼び方の違い
多くはタラと言われ、他にも地域ごとにホンダラ、アカハダ、コボダラ、スイボオ、マイダラなどと呼ばれます。
小さいものはポンタラとも言われます。
産卵後のマダラのことを、出鱈(デタラ)と言ったりします。
スケトウダラも同じくタラと呼ばれるため、スケソウダラと区別するためにもマダラは「マダラ」と区別して呼ぶようにしている人もいます。
マダラの名前の由来
マダラの名前の由来は、身体がまだら模様をしているから「マダラ」と呼ばれる説があります。他にも身が真っ白で切っても血が出ないことから「血が足らぬ」というところからタラという名が付いたなど所説あります。
漢字の「鱈」という字、タラの身やお腹が雪のように白いことから「鱈」という漢字だと言われています。
- 豆知識!
「たらふく食べる」という言葉は、食欲旺盛なタラの成魚が餌をたくさん食べてお腹が膨らんだ姿から「鱈腹」といわれるようになりました。
マダラの生態・漁法
マダラは北緯35〜37度の太平洋北部、朝鮮半島からオホーツク海、北はベーリング海、東はカリフォルニア州までと広く分布してる魚です。
主な産地
日本では北海道全域と、太平洋側では青森から茨城、日本海側では山口県までの沿岸で獲られます。
マダラの生態
夏は800mほどの深場に潜っており、産卵期には200m内の浅瀬に移動してきます。
群れになって回遊するものと、あまり回遊しないものがおり、回遊しないタラは「根ダラ」とも言われます。
漁獲方法
主には底引き網や定置網、延縄などで漁獲されます。
マダラの旬
マダラの旬は産卵期と同じ12月〜2月の冬の時期です。
産卵に向けて北上し、オスの白子も大きくなるのがこの時期です。
マダラの味わい・味の特徴
皮はやや厚みがあり弾力があります。身は白く水分が多く、加熱しても固くならずホロホロとほぐれる柔らかさがあります。
クセがなく、鍋物や汁物などに重宝されます。
身の水分が多いため、痛むのが早くお刺身などにするには鮮度が良いものを選ぶ必要があります。
身の味わいは淡白なため、昆布締めなどにすると印象が大きく変わります。
マダラの加工品
白子
マダラのオスには白子という精巣があり、これが美味しく人気です。