ヒラメの特徴
体長は60〜100cmほどになり、大きいものだと「ザブトン(座布団)」などとも言われます。
体型は名前のとおり平たく、顔は左向きです。
生まれた時は普通の魚と同じ形・同じような目の位置をしており、泳ぎ方も普通の魚と同じように泳ぎます。
成長するにつれて次第に目が移動していき、一般的なヒラメの形になります。
表側(有眼側)の後頭部に側線分岐が無いことで他のヒラメ科の種類と区別されます。
裏側(無眼側)は白く模様はありませんが、養殖物は裏側に褐色模様が出るものがあります。最近では養殖環境によりこの模様が出なくなっているものもあります。
身は透き通った白身で、ヒレの付け根にある縁側という筋肉部がコリコリとしていて寿司ネタとして人気です。
ヒラメ(平目・鮃)の名前・漢字の由来
体が平たい魚のため「鮃」、平たい体に目が付いていることから平目と言われます。
生態・漁法
ヒラメは沖縄を除く日本各地で漁獲されます。
水深10〜200mほどの砂底に生息し、体表を砂底と同じ色に擬態します。
活発になってくるとエサを求めて岩礁域まで上がってくることがあります。
エサを食べる時はアゴが大きく開き、大きな口と鋭い歯で小魚や甲殻類、貝類などの獲物を捕らえて食べます。
産卵期は各地で異なり、本州では2〜6月、九州地方では早くて1〜3月ほどです。
漁法は延縄漁や底引き網漁、刺し網漁などです。
旬の時期
ヒラメの旬は「寒ビラメ」と言われる冬です。
特に北国でエサをたくさん食べて身が締まっているものはとても美味とされています。
夏の時期は「猫またぎ」「犬も食わぬ」など、あまり美味しく無いという評価もありますが、実際は大きな味の違いはなく、北国のヒラメは通年味が安定していると言われています。
ヒラメの味わい
透き通った白身で程よい歯ごたえがあり、刺身、昆布締めや焼き物・煮付けなどが人気で、クセが無いためどんな料理でもおすすめです。
刺身にする時は、活け締めをして、ウロコはすき引きをすることが多いです。(小型のものは金たわしでうろこを取る)
ヒレの付け根にある縁側という筋肉帯がコリコリとして美味しくお寿司などのネタとしてとても人気があります。
目利き・選び方のポイント
ヒラメの目利き・選び方のポイントとしては、表面がみずみずしく、身に張りがあり、肩部分に厚みがあるものが良いです。身に厚みがあり締りがあるものは側線部がVの字のような谷になります。
お刺身などにする場合は、活け締めされているものなどを選ぶと良いでしょう。
養殖のヒラメは裏側に黒っぽい模様があることがあるよ
市場流通・養殖
ヒラメは現在では養殖が盛んになっており、味の違いも大きく変わらないため、安価な養殖物の流通が主となっています。天然物のヒラメはとても高値であり、マダイなどよりも値段が上がることもあります。
有名な産地・ブランド
青森県・北海道が漁獲量が多く名産地です。
青森県ではヒラメを県魚としており、県内全域でヒラメの稚魚を放流しています。
かぼすヒラメ(大分県)
大分県ではヒラメの養殖業が盛んであり、養殖ヒラメの生産量が日本トップクラスです。
エサに大分の名産である「かぼす」を使用しているため、「かぼすヒラメ」というヒラメのブランドを推進しています。クドア対策も体制を整えており、安心して食べられるヒラメだと言えます。
カボスと養殖ヒラメという、大分自慢のふたつの素材のハーモニーによって、グルメの皆さんたちの舌を唸らせる味の逸品が今、全国へ向けて発信されています。 特に、大分県では、県産の養殖ヒラメの安全性を確保するため、 全国に先駆け、大分県独自の取組みとしてクドア対策ガイドラインを作成し、検査体制を整えており、「大分県産養殖ヒラメは安心・安全」と胸を張って出荷しています。
引用元:おおいたの産品「養殖ヒラメ・かぼすヒラメ 」のご紹介|The・おおいた