ウシエビ(ブラックタイガー)とはどんなエビ?
ウシエビ(ブラックタイガー)とは、クルマエビ科に属する大型のエビで、日本でも知名度が高く人気のあるエビです。
体長は30cm以上にもなり、「大きなエビ」と言えばこのブラックタイガーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。大きくて黒と黄色の縞模様がトラ🐯を連想させるため、ブラックタイガーと呼ばれます。
標準和名は「ウシエビ」
おそらく「ウシエビ」という呼び名を知らない人がほとんどなように思いますが、ブラックタイガーの標準和名は「ウシエビ」と言います。
しかし、海外と同じく日本でも「ブラックタイガー」という呼び名がとても浸透しており、飲食店や魚屋でもブラックタイガー、もしくはBTと呼ばれます。
ウシエビ(ブラックタイガー)の特徴
ブラックタイガーの特徴としては灰色の大きな体に、黒と黄色の縞模様が入っていることでしょう。
黒色と黄色というのは「危険」を表す色の組み合わせでもあるため迫力満点のエビです。
大型・天然のものはシータイガーと呼ばれる
ブラックタイガーで25cmくらいになる大きい天然ものはシータイガーとも呼ばれます。
他にもカラスエビ、クマエビなどと呼ばれることもありますが、クマエビという標準和名のエビは別の種にいるため、シータイガーか有頭海老と呼ばれることがほとんどです。
シータイガーサイズになってくるとブラックタイガーの黒と黄色の色合いより、脚など全体的に赤みが強くなり、そちらのほうが目立ってくる印象です。
ブラックタイガーとクルマエビの違い
クルマエビにもなんとなく似ているのかわかりませんが、人によってはブラックタイガーのことをクルマエビと呼ぶ人もいます。
実際にはサイズも違い、クルマエビは活けで出回ることがほとんどなのに対し、ブラックタイガーは冷凍で出回るのが基本なので見分け方で間違えるということはほぼありません。
バナメイエビとの違い
一番似ているのはバナメイエビだと思います。
同じような4ポンドの冷凍パッケージで出回っているため、バナメイエビと区別するためにブラックタイガーは「BT無頭〇〇」「BT有頭〇〇」などとBTを付けて呼ばれたりします。
同じくらいサイズで剥かれていると見分けるのは難しいです。
剥かれていなければブラックタイガーは腹肢や歩脚、尾などに黄色の斑紋があるため区別が付きやすいです。
近年、バナメイエビが勢力を著しく拡大しており、ブラックタイガーの取り扱い量は減ってきています。
ウシエビ(ブラックタイガー)の生態
ブラックタイガーは、西部太平洋やインド洋などの熱帯・亜熱帯域に広く分布しています。
浅い海の砂泥底や汽水域、淡水域にも適応する高い環境適応力を持っています。
雑食性のエビで、藻類や貝類、多毛類などを食べます。
日本でも高知や沖縄など南の方に分布していますが個体数が少ないため国産のものは流通しません。
流通しているブラックタイガーのほとんどが温暖な東南アジアから輸入される養殖ものとなります。
しかし、ブラックタイガーはバナメイエビよりも病気になりやすいということから、近年ではバナメイのほうが取り扱いが増えてきており、生産量が減少傾向にあります。
ウシエビ(ブラックタイガー)の旬
ブラックタイガーは、養殖や冷凍で流通していることもあり、決まった旬の時期というものはありません。
そのため、基本的に選び方としては、有頭か無頭、サイズで選ぶことになります。
特にサイズが大切で、大型のエビ料理と言えばブラックタイガー(有頭エビ)の出番というイメージがあります。
ウシエビ(ブラックタイガー)の食べ方・おすすめの調理方法
扱いやすさや価格・食味からするとバナメイエビのほうが良い感じは否めませんが、ブラックタイガーの良さはやはり迫力ある大きさだと思っています。バナメイエビと同じくらいの大きさであれば「安くて美味しいバナメイエビで良いじゃん」となってしまいますので、バナメイエビサイズではあまり取り扱いもされない印象です。
そのためその大きな体を活かした料理にチャレンジしてみましょう!
大きなエビフライやエビの天ぷらなどはまさにブラックタイガーならではの料理と言えます!
他のエビでは似たようなことは難しいです。映画「南極料理人」のイセエビのフライくらいでしょうか。
大きく豪快な見た目をしていることから、殻付きのまま鉄板焼きや網焼きなども人気です!
「大きなエビを焼いている」という贅沢感こそがブラックタイガーの魅力でもありますね!
ウシエビの名前・漢字の由来
ブラックタイガーという名前の由来は前述した通りですが、「ウシエビ」という名前もそのまんまです。
大きくて灰色の体が牛のようであることに由来しています。
正直ウシエビと主に呼ぶ人には出会ったことがないので、標準和名もブラックタイガーで良いのでは、、と思う部分もあります。