ホタルイカとはどんなイカ!?

ホタルイカとは富山・兵庫など日本海側の春の風物詩とされる小さなイカです。
小さいのに肝は大きく濃厚なうま味があるのが特徴です!

体全体に発光器があり、ホタルのように光る
その名の通りホタルイカは全身に大小無数の発光器がありホタルように光るのが特徴です。光るメカニズムなどは後述します。

大量のホタルイカが海岸近くまで押し寄せるのは、世界的にもとても珍しい光景で、富山湾独特の光景です。そのため富山湾内の一部海面は「ホタルイカ群雄海面」として国の特別天然記念物に指定されています。
ホタルイカの生態・特徴

ホタルイカは主に北海道南部から日本海全域、紀伊半島までの沖合に分布するイカです。
生息水深は200〜600mほどの中深層ですが、産卵期になると浅瀬まで浮上してきます。
ホタルイカの産卵期は春
ホタルイカの産卵期は春です。
そのため普段は沖合の中深層にいますが、産卵のために200m以浅の表層まで浮上してきて産卵を行います。
ホタルイカの身投げとは

ホタルイカと言うと「ホタルイカの身投げ」という現象が有名です。
まさに身を投げ出すように岸に打ち上がるからですね。
ホタルイカの身投げとは、産卵期に浅瀬を訪れたメスのホタルイカが、新月の明るい大潮の夜だと水面の高さが分からずにそのまま波にさらわれて打ち上げられてしまう事象のことと言われています。
富山湾ならではの地形により起こる現象

富山湾の丸で囲んだあたりですが、勾配が急で、岸からすぐの位置で水深が深くなっています。このような特殊な地形なため、中深層から上がってきたホタルイカが波にさらわれて身投げしてしまうと言われています。
なぜホタルイカは光るの?そのメカニズムは?

ホタルイカにはヒレ以外の全体に「発光器」というものがあります。大きさは大小様々ですが、約700〜1000個の発光器があるとされています。
ホタルイカが光る理由としては、外敵から身を守るための防御、仲間とのコミュニケーションだと言われています。
特に第4腕先端に3つ並ぶ発光器が強く光る

特にこの第4腕の先端に黒っぽくある発光器が強く光る特徴があります。これを様々な時に駆使していると言われていますね。
ホタルイカが光るメカニズム
実際のホタル(昆虫)や、チョウチンアンコウなどの深海魚、クラゲなども光りますよね。
これを「生物発光」と言います。
光るというと珍しいと思うかもしれませんが、実は魚介類からするとそれほど珍しいことではなく、特に深海などの魚は光る魚が多いです。
ルシフェリンという発光物質とルシフェラーゼという酵素が触媒し光が発生します。
通常の光のように熱があるわけでは無いので「冷光」と言われます。

科学反応という意味では、釣りで使うケミカルライトとか、よく刑事系のドラマで鑑識が血液の反応を調べるために行うルミノール反応みたいなイメージです。
ホタルイカの旬

ホタルイカの旬は春(3〜5月頃)になります。
地域差がありますが、4、5月頃の晩春が最盛期です。この時期のホタルイカは産卵のために栄養を蓄えているため身のうま味、甘味成分も多くなっており、肝も成長していたり卵巣が大きくなっていたりしてとても美味しいです!
ホタルイカのおすすめの食べ方・調理方法
ホタルイカの食べ方は様々な食べ方がありますが、是非試してほしい食べ方をご紹介します!
なんでその食べ方がおすすめなのかも解説します!
ちなみに生食については旋尾線虫などの寄生虫がいるため厳禁(自己責任)です。
基本中の基本!「ホタルイカの釜茹で」

ホタルイカというとこの姿を真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
スーパーでもこの状態で売られていますよね!これぞ基本中の基本のホタルイカの調理方法です。
ホタルイカに限らずイカというのは、生で食べるよりも塩などで茹でたほうが甘味とうま味が高まります。

茹でるのは簡単で、普通に塩茹でにすればOKです!茹で汁がピンク色になることから、春の時期になぞらえて「ホタルイカの桜煮」とも言われます。
茹でたホタルイカの食べ方

茹でたものをそのままパクリ!と食べても良いですが食味的に気になるのはどうしても水晶体(白くなった目ん玉)です。そのまま食べると歯に詰まったりします。
目ん玉、口(トンビと粘膜)、軟骨を取る

一番気になるのは目ん玉なので、そのまま醤油とか酢味噌で食べるのであれば、目ん玉を取るだけでも良いのですが、もし何かしらの料理に使うという場合は、口(カラストンビ)や軟骨も取って置くのが丁寧な仕事になります。
口というのはカラストンビという硬いくちばしがあります。
また、目ん玉と口を取り除く時、それらの周りにある膜も一緒に取り除きましょう。これらは黒っぽくドロドロしていていて料理の見た目を悪くする場合があります。
たくさんあって手間暇かけるなら肝醤油で!
手間暇を惜しまないというのであれば、肝臓を抽出して肝醤油にして食べてみるというのも面白いです!カワハギの肝醤油などと同じ要領です。
旬の春野菜と一緒に!「春野菜とホタルイカのアヒージョ」

旬の食材だけで作るアヒージョは本当におすすめなので是非作ってみてください。
アヒージョにおすすめな春野菜と言えば、アスパラガス、タケノコ、さやえんどう、じゃがいもなどがあります。旬の食材だけで作るアヒージョなんて本当に贅沢ですよね!
春といえばちょうどアウトドアシーズンにもなってくる時期です。お気に入りのスキレットを持って家族とキャンプで食べるとか最高ですよ多分!(自分は一緒に行く彼女すらいませんが)
アヒージョを作ったら、具材を少し残しておいて締めのパスタを!
アヒージョの残りで作る!「春野菜とホタルイカのアヒージョパスタ」

アヒージョを作ったらその残りのオイルでパスタを作りましょう!(オイル量は調整してください)ホタルイカや春野菜のうま味が含まれたオリーブオイルがパスタに絡み、とても美味しいホタルイカと春野菜のパスタの完成です!

これが一番美味い食べ方!?「焼きホタルイカ」

茹でたホタルイカを焼くのでは無く、生のホタルイカを焼くというのがポイントです。
いろんなホタルイカの食べ方を試した人の中でも、この食べ方が一番美味しいという人は多いです。
生ホタルイカを手に入れなければいけないので少しハードルが高いのですが、もし手に入ったら焼きホタルイカに挑戦してみましょう。

寄生虫が怖いので中までしっかりと加熱しないといけません。串で焼けば串の温度で中まで熱が通ったかどうかを確認しやすいかもしれません。(焼いている部分の串を少し触ってみて温度を確認する)じっくりと焼くというよりは、できるだけ強火で一気に火を通してしまうというが良いでしょう。小さいイカなのでそこまで半生みたいになるなんてことは無いと思います。
生ホタルイカを食べる場合

まず捕れたての生でホタルイカを食べるというのは危険なのでやめておきましょう。
自分も生で食べようとして、止められたことがあります。(アニサキスなら日本海側のほうは少ないのに)
寄生虫はアレルギー症を発症する可能性があります。発症したら一生アレルギー体質で生きていくことにもなりかねないので、そこまでのリスクは犯せません。内臓を取り除いてよく見ればOKという人もいるかもしれませんが、そこまでして食べる刺身より、他の食べ方のほうがホタルイカは美味しいと思います。内臓が美味しいですし。
それでも生ホタルイカの刺身を食べたい場合は冷凍で
寄生虫というのは加熱や冷凍で死にます。厚生労働省の見解だと–30℃で4日間以上とのことです。結構長いですね。
(参考:これだけはやらないで!鮮度抜群のホタルイカでも絶対やってはいけないNG調理法とは? – 飲食店向け業務用仕入サイト -【居酒屋応援隊】)
生より美味しく贅沢な食べ方!「ホタルイカのしゃぶしゃぶ」

まさに現地で味わえる贅沢な食べ方なのがしゃぶしゃぶです。
生ホタルイカは通販で買うこともできますがそれらの多くは一度冷凍されています。
イカというのは冷凍してもそこまで味が落ちませんが、やはり捕れたての透き通ったホタルイカをしゃぶしゃぶにするというのはとても贅沢な食べ方です。
富山のホタルイカが特別だと言われる理由

富山県のホタルイカは他よりぷっくりとしいたり、身投げという現象があることから固有種と言われることもあり、英名で「Toyama Squid」とも呼ばれます。

ホタルイカ以外の魚介もとっても美味しい富山ですが、やはりそれは富山湾だからという感じがします。
富山湾は急峻な地形で、寒流が流れ込む特別な海

例えばブリで言えば、能登半島が南下してきたブリをキャッチするようなイメージがあります。有名な氷見寒ブリですね。
それに寒流というのはプランクトンが多く、エサや栄養が豊富です。そのため富山湾の魚介はふっくらとしており脂やうま味が高いです。
さらに寒い海域ということで身が引き締まるという特徴もあります。
富山湾なら身投げによるホタルイカすくいが楽しめる

富山湾の急峻な地形、深い水深が他の地域とは異なるホタルイカを生み出しています。
ホタルイカすくいは本当に笑っちゃうほどたくさんのホタルイカを網ですくうことができます。
みんなお土産として飲食店に配り回ったりしてますよね。
漁獲量で言えば兵庫県が1位
ホタルイカといえば富山、というイメージがありますが漁獲量であれば兵庫県が1位です。
全国的に出回っているホタルイカで多いのは兵庫県産のものです。
富山産と食べ比べたことは無いので分かりませんが、どっちが美味しいかとか言えば富山産だとは思います。ホタルイカがどちらかというと深く冷たい海域を好むというのも理由です。
富山は観光の目的でも全力でホタルイカ産業に取り組んでおり、漁獲も禁漁期間を設けてイカを傷つけないように定置網で丁寧に漁獲しています。
(参考:【徹底比較】比べてみて判った!富山湾のホタルイカが料理のプロから愛される理由 – 飲食店向け業務用仕入サイト -【居酒屋応援隊】)