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ボタンエビ/牡丹蝦

トヤマエビとは反対に太平洋側にしか生息しないボタンエビ!

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ボタンエビの特徴
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主な旬
秋〜冬
全長
1320cm
身質
その他
漁期
秋〜冬
人気度
人による
味の評価
とても美味!
希少性
珍しい!
重要度
…あまり
※各情報は平均的な指標であり、地域や個体によって異なります。
宮城県 千葉県 静岡県 三重県

ボタンエビの名産地

多く出荷・流通している産地。または主な漁獲可能な産地。

ボタンエビの基本情報
分類
外国名 Botan Shrimp
学名 Pandalus nipponensis Yokoya,1933
分布と生息域
主な生息水深はあたりの
に生息。
漁法

ヽ Author ゞ

おびれ〃のプロフィール写真

おびれ〃

元魚屋・海鮮居酒屋店主。調理師です。当サイト制作者で管理人です。
お魚の情報を収集しています。
釣りは初心者です。

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ボタンエビ【牡丹蝦】は、トヤマエビとは反対に太平洋側にしか生息しないボタンエビです!そんなボタンエビの特徴や生態、旬の時期や食べ方・おすすめの料理などをご紹介します!

ボタンエビとはどんなエビ?

ボタンエビ
腹節側面にある朱色の斑紋が特徴

ボタンエビとは、タラバエビ科に分類されるエビで、近種のトヤマエビと同じく「ボタンエビ」と呼ばれるエビです。

ボタンエビであってボタンエビではない?


何を言っているのか分からないと思うかもしれませんが、実は日本国内で流通しているボタンエビと呼ばれる主なエビは本種ではなく「トヤマエビ」というエビになります。

一般的なボタンエビの情報を求めてこのページを訪れた人は、「あれなんか違う?」と勘づかれたかもしれません。以下が世間で「ボタンエビ」と呼ばれているトヤマエビです。

トヤマエビ
トヤマエビ
本種こそボタンエビ!生食エビの王様と称されるほどの旨さ!

似たような外見をしているトヤマエビとボタンエビですが、よく見てみるとそれぞれ特徴が異なります。

ボタンエビとトヤマエビの違い・見分け方

トヤマエビ(ボタンエビ)
これがボタンエビとして全国で流通しているトヤマエビ

トヤマエビは頭胸甲などに白い斑紋があったり、腹節甲の部分に朱色の縞模様があります。
しかしボタンエビにはそれら模様がありません。以下がボタンエビです。

ボタンエビ
これが標準和名のボタンエビ

近種なので似ていますが、ボタンエビの特徴としては、第1〜5腹節の側面に白く縁取られた赤い不定形の斑紋はんもんがあります。この斑紋が牡丹の花びらのように見えることから、牡丹海老(ボタンエビ)と名付けられた説があります。

他にも体色が鮮やかに赤く牡丹の色が連想されたことからボタンエビとされた説があります。

ちなみにトヤマエビに関しては、最初に研究採取された場所が富山湾だったため、トヤマエビと名付けられました。

生時や新鮮なものほど赤色・オレンジ色が鮮やかですが、死後時間が経ってくると黄色っぽくなってきます。

日本海には分布しないボタンエビ

おもしろいのが本種のボタンエビは日本海には生息していません。
逆にトヤマエビは日本海に主に生息しています。

似てるんだか似てないんだかよく分からない両者ですが、本種のボタンエビはどんどん数を減らしていると言われ、ほとんど市場に出回ることがありません。

昔は福島の小名浜沖や東京湾、高知県の土佐湾などでも捕れていたようですが、近年では千葉の銚子沖や、静岡の駿河湾、三重の尾鷲沖で獲れるのみで、その数も限定的です。

一方トヤマエビは、北海道を中心にボタンエビよりも数多く獲れ、さらには味が良いということで、ボタンエビはトヤマエビに完全にお株を奪われた形かもしれません…(笑)

参考文献・参考Webサイト

以下、参考にさせていただきました書籍・Webサイトになります。ありがとうございます!

【書籍】

  • 三宅 貞祥(1982)原色日本大型甲殻類図鑑 1 (保育社の原色図鑑 62)
  • 学研(1995)学研の図鑑 水の生物
  • 峯水 亮(2000)ネイチャーガイド 海の甲殻類
  • 藤原昌高(2013)『からだにおいしい魚の便利帳』高橋書店.

【Webサイト】

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