シラエビ(シロエビ)とはどんなエビ?
シラエビ(シロエビ)とは、日本沿岸の深海域に生息する小型のエビです。
特に富山湾で漁獲が盛んなことで有名で、白く透明な体と上品な甘みから、「富山湾の宝石」とも呼ばれています。富山湾の他には、駿河湾や相模湾、遠州灘なども有名な産地ですが、専用漁業としてシラエビ漁が成り立っているのは富山湾だけです。
シラエビ漁の光景は観光船からも見ることができ、観光資源としても重宝されています。
白エビ(シロエビ)とよく呼ばれる
標準和名はシラエビですが、白エビ(シロエビ)ともよく呼ばれるエビです。
生時は無色透明でわずかにピンクがかった体色をしているのですが、死亡すると乳白色が強く白くなることからシロエビと呼ばれます。
シラエビ(シロエビ)の特徴
シラエビは体長が7cm前後ほどで、体が左右に潰れたように平たく、エビのツノである額角をもたないのが特徴です。透明感のある白い体には薄赤色の細かな斑点が無数にあるため、ほんのりピンク色に見えます。
第1、2脚にハサミがあり、長節の後縁にはトゲが多く並んでいます。
シラエビとサクラエビの違い
小型エビとして有名なサクラエビと似ていると言われますが、サクラエビよりは少し大きく、白色が強くて、体が左右に平べったいのが特徴的です。
サクラエビは駿河湾でしか漁獲されないため貴重とされたのか、赤く着色されサクラエビの代用種として販売されていたこともあると言われています。
シラエビ(シロエビ)の生態
シラエビは、オキエビ科に属するエビの一種で、昼間は水深150~300メートルの深海域に生息していますが、夜間になると水深100メートル以浅まで浮上してきます。
シラエビ(シロエビ)の産卵期
シラエビの産卵期は7月から11月とされており、産卵期になるとメスは抱卵(卵を腹肢に付着させて孵化まで保護)します。
寿命は2〜3年のほどと言われています。
シラエビ(シロエビ)の旬
シラエビの主な旬は地域により少しズレがありますが、主には4月頃から夏にかけての期間で、この時期に漁獲も盛んになります。
(参考:富山湾のシロエビ|富山県|全国のプライドフィッシュ|プライドフィッシュ)
シラエビ(シロエビ)の食べ方・おすすめの料理
旬の新鮮なシラエビはそのままお刺身として食べるのがおすすめです!
小型のエビなため、そのままお醤油をつけるなどして丸ごと食べられます。鮮度落ちは早いため、お刺身で食べる場合は新鮮なものを入手するようにしましょう。
他にもおすすめの食べ方としては、素揚げ、天ぷら、かき揚げなどの揚げ物です。
サクラエビよりも大きめなので、食べ応えもあり、サクサクと上品な甘みを味わうことができます。サクラエビは素揚げにするには小さすぎるので、どうしてもまとめてかき揚げや天ぷらなどにするのが主な揚げ方ですが、シラエビはある程度の大きさがあるため、素揚げも適しています。
子どもでも食べやすいエビ
エビの唐揚げの場合、殻ごと揚げるのが基本ですが、多くのエビは額角が鋭く尖っていて、揚げて食べる時でも少し注意が必要です。甘エビの唐揚げなどで額角が歯茎に突き刺さったことがあるという人もいるかもしれません。(自分だけかな…)
そういう意味ではシラエビは額角が無いので、口内に突き刺さる心配が無く、子どもでも食べやすいエビだと言えます。
かき揚げは、うどんやそばなどに入れるのもおすすめです。
地域によりますが、シラエビはサクラエビよりも入手がしやすい小型のエビなため、気軽にこういった汁物へのトッピングができますね!
さらには上品な甘みが特徴ということで、まとまって手に入った場合は、すり身などにして団子にし、澄まし汁や吸い物の種、海老真薯などにするとよりシラエビの上品な味が楽しめます。
上品な甘みが特徴的なので、汁物と合わせる場合は、味の濃くない、すまし汁やだし汁などとの相性が良いです。