エッチュウバイ(白バイ貝)とはどんな貝?
エッチュウバイ(白バイ貝)とは、日本海の水深200~500メートルの砂泥底に生息する巻貝です。
日本海側のみに生息しているというのが特徴的ですね。
基本的に白バイ貝と呼ばれる
名前に「越中(エッチュウ)」とついているので富山県(旧:越中国)をイメージしますが、富山湾ではあまり穫れる貝ではありません。富山湾では白バイよりもカガバイ(加賀貝)のほうが多く獲れます。
エッチュウバイの漁獲高が多いのは山口県になり、さらには島根県などがあります。
エッチュウバイという名前が標準和名ではありますが、全国的にも「白ばい貝」という呼び名のほうが広く認知され親しまれています。
殻がつやがあり肌色のような色をしています。薄い貝殻のため流通過程でよく割れてしまっています。
身は白っぽい色合いが特徴で、刺身や煮付けなど、さまざまな料理で美味しく食べることができる貝です。
白バイ貝と黒バイ貝の違い
バイガイというと、白バイ貝(エッチュウバイ)と黒バイ貝(バイ貝)がまず思いつくかと思います。
ちなみにバイガイというのは黒バイ貝の標準和名です。
色が違うというよりも、サイズも大きく異なります。
白バイ貝は殻長12センチほどの大きさになりますが、黒バイ貝は小粒で殻長6センチほどしかありません。
また白バイ貝は日本海側でしか獲れませんが、黒バイ貝は太平洋側でも獲ることができます。
エッチュウバイの生態
エッチュウバイは日本海の水深200〜500mほどの砂泥地の海底に生息しています。
肉食性で夜行性の貝です。、海底にある魚の死骸などを食べています。
深海域に生息する貝のため、まだ未知な部分が多い貝でもあります。
エッチュウバイの産卵期
エッチュウバイの産卵期は、正確には分かっていませんが、おそらく5月から6月と言われています。
しかし、白バイ貝は通年味が大きく変わるということが無いため、漁獲も通年行われています。
そのため産卵期もはっきりと分からない側面があります。
エッチュウバイ(白バイ貝)の旬
エッチュウバイには明確な旬というものがありません。
しかし、冬場(11月から2月頃)の寒い時期は身が引き締まるため、生のお刺身やお寿司がおすすめの時期だと言われています。
逆に夏場のエッチュウバイは、煮付けや壺焼きがおすすめとされています。
エッチュウバイ(白バイ貝)の食べ方・おすすめの料理
エッチュウバイの唾液腺について
バイ貝やツブ貝を食べる時に気になるのが「唾液腺」という部分です。
これらの貝の唾液腺にはテトラミンという神経毒素が含まれていたりします。
エゾボラなどの場合、唾液腺を食べてしまうとめまいや痺れなどの症状が発症してしまいます。
しかし、エッチュウバイの場合は唾液腺にほとんど毒素を含まないため、唾液腺を取り除く心配はありません。
ただ、お刺身などで食べる場合は、唾液腺は食味が良くないので取り除き身を塩もみしておきましょう。
エッチュウバイの食べ方
エッチュウバイ(白バイ貝)については、やはり一番人気の食べ方としては「煮付け」でしょう!
バイ貝よりも薄味の煮付けでも美味しく食べられる印象があります。
身は柔らかく甘味があり、苦味はほとんどありません。ワタも美味しく食べられます。
そのため、石川県金沢では金沢おでんとしておでんに白バイ貝が入れられます。
薄味の煮付けが美味しい!「白バイ貝の金沢おでん」
金沢おでんの特徴としては、出汁を効かせた上品な味にあります。
つまり白バイ貝は上品な味付けの煮物に合うということです。
薄味の醤油ベースの煮付けも良い!白バイ貝の上品な甘味が堪能できます。
シンプルな塩茹でも美味い!「白バイ貝の塩茹で」
シンプルに塩ゆでにすることで、白バイ貝の甘味が一層引き立ちます。
貝殻も割れやすいため、肝を取るのに失敗した時も殻を割って食べることができます!
刺身にする時は生きている新鮮ものを!「白バイ貝の刺身」
エゾボラよりも柔らかいのが特徴です。
死んでしまっていてでろんとしていると、さらに柔らかいですしあまり刺身に向かなくなるため、生きているものを捌いて塩もみして食べましょう!唾液腺は綺麗に洗い流しましょう。