TOP / 魚を知る / 甲殻類 / エビ / バナメイ

バナメイ/

【通称・別名】バナメイエビ

養殖で広く普及!一般家庭で一番馴染み深いエビ!

\ | /
お気に入り
バナメイエビの見た目の特徴
長押しで拡大写真をマウスオーバーで拡大
主な旬
不明
全長
平均912cm
身質
その他
漁期
年中
人気度
人気!
味の評価
とても美味!
希少性
たくさんいる
重要度
重要!
※各情報は平均的な指標であり、地域や個体によって異なります。
バナメイの基本情報
分類
外国名 White leg shrimp,Pacific white shrimp,King Prawn
学名 Litopenaeus vannamei
地域名 シロアシエビ
分布と生息域
に分布。
主な生息水深はあたりの
に生息。
漁法
寿命 1年半〜2年半

ヽ Author ゞ

おびれ〃のプロフィール写真

おびれ〃

元魚屋・海鮮居酒屋店主。調理師です。当サイト制作者で管理人です。
お魚の情報を収集しています。
釣りは初心者です。

シェアする

バナメイ(バナメイエビ)は、養殖で広く普及している一般家庭で一番馴染み深いとも言えるエビです。そんなバナメイ の特徴や生態、旬の時期や食べ方・おすすめの料理などをご紹介します!

バナメイエビとはどんなエビ?

バナメイエビ
バナメイエビ

バナメイエビ(学名:Litopenaeus vannamei)とは、クルマエビ科に属するエビの一種で、東太平洋のメキシコからペルー北部にかけての沿岸部を原産地とする熱帯原産のエビです。

似た見た目のエビに、「シバエビ」や「ブラックタイガー(ウシエビ)」がいますが、バナメイエビはちょうどその中間くらいのサイズのイメージのエビです。

最大で23cmほどまでになるとされますが、一般的に流通するサイズは10センチほどが多いです。

バナメイエビの特徴

体の色はグレーな暗灰色で、歩脚ほきゃく腹肢ふくし(腹脚)は少し白っぽい色をしています。
そのため英名では「White leg shrimp(ホワイトレッグシュリンプ)」とも呼ばれます。

目立った模様などはなく、死後時間がたってくると全身が白っぽく変色していきます。
額角の上部縁には鋸歯が7~10歯、下縁には2~4歯ほど並んでいます。

他のエビと比較すると、体全体に対して頭の大きさが比較的小さく、歩留まりが良いエビでもあります。

日本では主に「バナメイエビ」と呼ばれ、頭の有無で「有頭ゆうとうエビ」「無頭むとうエビ」とも呼ばれています。
剥いた状態は「むきえび」とも呼ばれます。
天然では一切流通せず養殖が主で、日本には養殖冷凍として輸入されるエビです。

養殖で広く普及した一般家庭を代表するエビ

バナメイエビ
スーパーでよく見かけるバナメイエビ

バナメイエビはスーパーでもよく見かけることができるため、食べたことがあるという人も多いのではないでしょうか?
安価で調理がしやすく、さらには味も良いため、飲食店でもエビと言えばこのバナメイエビが基本的に使われています。

「有頭」「無頭」+サイズで呼ばれるエビ

解凍前の無頭ブラックタイガー
解凍前の無頭ブラックタイガー

バナメイエビは箱売り冷凍で流通するエビの代表的存在です。
養殖エビは世界的に幅広く普及している国際商品でもあるため、サイズの規格も国際基準で定められています。

そのため、飲食店や魚屋あるあるですが、冷凍エビを呼ぶ時はまず「有頭」か「無頭」か、そして次にサイズ規格を付けて「無頭13/15」などと呼びます。
ブラックタイガーなどの場合はBTを付けて「BT無頭16/20」などと呼んだりします。

無頭エビのサイズ表

サイズ規格4ポンド(1.8kg)の入尾数一尾の平均の重さ一尾の平均の長さ
2/48〜16尾112〜225g20cm
4/616〜24尾75〜112g18cm
6/824〜32尾56〜75g16〜18cm
8/1232〜48尾37〜56g15〜17cm
13/1552〜60尾30〜34g12〜14cm
16/2064〜80尾22〜28g11〜12cm
21/2584〜100尾18〜21g10〜11cm
26/30104〜120尾15〜17g9〜10cm
31/40124〜160尾11〜15g8〜9cm
41/50164〜200尾9〜11g7〜8cm
51/60204〜240尾8g6〜7cm
61/70244〜280尾7g5〜6cm
71/90284〜360尾6g4〜5cm

上から大きい順となります。最大の規格サイズは2/4 サイズです。

バナメイエビの生態

バナメイエビ
スーパーで見かける「むきえび」とはバナメイエビ

バナメイエビがなぜここまで幅広く普及し、一般家庭でも馴染み深いエビとなったのかの理由は、バナメイエビの生態にポイントがあります。

バナメイエビは他のエビなどよりも塩分濃度の変化に強く、病気にも強く、成長が早いという特性があるため、養殖に適しているとされます。
塩分濃度の変化に強く、産卵は汽水域で行います。

飼育期間は2〜4ヶ月と、ブラックタイガーのおよそ半分の期間で出荷可能となるため、日本国内でも養殖場が作られるなど、ブラックタイガーよりも流通量が増えてきているエビです。

バナメイエビの旬

バナメイエビは環境が整えば安定的に養殖が可能なエビです。そのため年間を通して味の差はほとんどありません。さらに流通も冷凍で行われるため、旬を意識する必要がありません。

バナメイエビの食味・味わい

むき身のバナメイエビ
むき身のバナメイエビ

バナメイエビの身は甘味がある白身で、加熱すると鮮やかな赤色となり歯ごたえが良くなります。

クルマエビの良さがあるエビ

バナメイはクルマエビ科でもあり、クルマエビの良さを感じることができるエビでもあります。

クルマエビ
クルマエビ
代表的な寿司・天ぷらの高級食材

クルマエビと言えば有名な高級エビですが、バナメイも天ぷらやボイル、焼き物でも美味しく食べられるため、クルマエビの良さを感じることができるエビとも言えます。

基本的に冷凍で出回るバナメイですが、国内の養殖場で養殖されたバナメイは生食も可能です。
ややあっさりと淡白ではありますが、ぷりっとした生ならではの歯ごたえや甘みを味わうことができます。

バナメイエビの食べ方・おすすめの調理方法

殻を剥いてぶつ切りにしたバナメイエビ

バナメイエビは万能なエビなため、基本的にはどんな料理にも向いています
調理が面倒な人は剥いてある「むきえび」を購入すると良いでしょう。
加熱することで鮮やかな赤色になり、甘みも増すため加熱するのがおすすめです。

他のエビと違ってよくも悪くも派手さが無いエビです。そのため、たくさん手を加える系の料理がおすすめです。

茹でたバナメイ

そんなバナメイエビを使った定番メニューをいくつかご紹介します。

エビぷりマヨネーズ

エビぷりマヨネーズ
ケチャップとマヨネーズに少し甘味を足すと最高!

子どもに大人気のエビ料理の定番と言えばエビマヨです!
少し甘めの衣にオーロラソースをあわせるのが最高ですね!

エビチリ

エビチリ
殻付きで作るのもGood!

バナメイエビと言えばエビチリとも言えるほどの定番メニューです。
他のエビは高くて使えない!という場合でもバナメイは安価なのでたっぷりと入れることができます。
殻はあえて剥かずに背開きをして少し多めでの油で揚げ焼きするというのもいいですね!

ガーリックシュリンプ

ガーリックシュリンプ

これも定番ですね!お酒が進むメニューです。

バナメイだからこその海老しんじょ

海老しんじょのお吸い物
海老しんじょのお吸い物

手間がかかるけど個人的に大好きなのが「海老しんじょ」です。

しんじょとは、魚介などのすり身に山芋などを合わせて蒸した料理になります。
はんぺんとかなり似ていて、しんじょの材料にはんぺんが使われることもあります。

海老って言うと少し高い食材というイメージを持っている人も多いかもしれませよね。
たとえばクルマエビとかイセエビなどの高級エビの場合、「ちゃんとそのエビを使っているとわかる料理」を作るのがある意味大切であったりもします。

しかし前述したとおり、バナメイエビはクルマエビのように美味しい海老ですが、見た目の派手さや美しさは無いため、しんじょうのようなすりつぶす料理に向いているとも言えます。

バナメイの目利き・選び方のポイント|冷凍ものを買おう

あまりコレと言って選ぶポイントというものは無く、サイズや殻が剥いてあるかどうかで選べば良いかと思いますが、一つポイントを言うのであれば冷凍ものを買ったほうが良いというのがあります。

バナメイに限った話ではありませんが、これら養殖輸入の魚介というのは産地で加工・冷凍されて日本に輸入されます。

そしてスーパーや飲食店で解凍されて調理・販売をされているんですね。
解凍する工程や時間によってどうしても鮮度は悪くなりますし、食べきれない場合は再冷凍したくなりますが、その場合はさらに味が落ちます。

それであれば、最初から冷凍されているものを購入し、食べる前に使う分だけ崩して解凍して使うというのがおすすめです。

バナメイの名前の由来

バナメイエビの名前はそのまま、学名の「Litopenaeus vannamei(リトペネス・ヴァナメイ)」からきています。

参考文献・参考Webサイト

以下、参考にさせていただきました書籍・Webサイトになります。ありがとうございます!

【書籍】

  • 三宅 貞祥(1982)原色日本大型甲殻類図鑑 1 (保育社の原色図鑑 62)
  • 三宅 貞祥(1983)原色日本大型甲殻類図鑑 2 (保育社の原色図鑑 63)
  • 学研(1995)学研の図鑑 水の生物
  • 峯水 亮(2000)ネイチャーガイド 海の甲殻類
  • 藤原昌高(2013)『からだにおいしい魚の便利帳』高橋書店.

【Webサイト】

ヽ Author ゞ

おびれ〃のプロフィール写真

おびれ〃

元魚屋・海鮮居酒屋店主。調理師です。当サイト制作者で管理人です。
お魚の情報を収集しています。
釣りは初心者です。