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イワガキ/岩牡蠣

夏が旬!生食が美味しい岩のような貝

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お気に入り
イワガキ(岩牡蠣)の見た目の特徴
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主な旬
全長
20cm
身質
その他
漁期
58
人気度
人気!
味の評価
とても美味!
希少性
少し珍しい
重要度
普通
旬の時期
食味の良さ
産卵期
漁期
12/22
※各情報は平均的な指標であり、地域や個体によって異なります。
イワガキの基本情報
分類
外国名 Iwagaki Oyster,Japanese oyster
学名 Magallana nippona,Crossostrea nippona
地域名 夏牡蠣
分布と生息域
に分布。
主な生息水深はあたりの
に生息。
漁法
寿命 8〜10年

ヽ Author ゞ

おびれ〃のプロフィール写真

おびれ〃

元魚屋・海鮮居酒屋店主。調理師です。当サイト制作者で管理人です。
お魚の情報を収集しています。
釣りは初心者です。

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イワガキ【岩牡蠣】は、夏が旬の生食が美味しい岩のような貝です。そんなイワガキの特徴や生態、旬の時期や食べ方・おすすめの料理などをご紹介します!

イワガキとはどんな貝?

イワガキ
名前のとおり岩そっくりのカキ

イワガキ(岩牡蠣)とは、その名のとおり岩そっくりの見た目をした二枚貝です。
殻長は最大で20cmほどになり、重いものは1kgに達するものもいます。

冬が旬のマガキに対し、イワガキは夏が旬のため、「夏牡蠣」とも呼ばれます。

マガキ
マガキ
「海のミルク」と呼ばれる世界中で人気のクリーミーな二枚貝

マガキは「海のミルク」と例えられるのに対し、イワガキは「海のチーズ」と言われたりします。
マガキより濃厚な味わいがあり、チーズのように少し渋みがあるため、このような表現がされます。

イワガキとマガキの違い・見分け方

マガキ(真牡蠣)とイワガキ(岩牡蠣)

イワガキについて説明するうえでマガキの存在は欠かせません。

世界中で出回っている牡蠣と言えばマガキです。マガキの旬は冬で、夏場はシーズンではありません。
それに対して、夏にシーズンを迎えるカキということで、注目を集めてきているのがイワガキです。

それぞれの違いは、上記画像を見るとわかりやすいですが、マガキは細長いのに対し、イワガキは丸っぽい岩のような形状をしています。

イワガキ(岩牡蠣)
天然のイワガキは藻がたくさん付いている

マガキはほとんどが養殖ですが、イワガキは天然のものが多く、表面にはたくさんの藻などの付着物が付いていることが多いです。
マガキよりも殻が分厚く、本当に石・岩のような見た目をしています。

プリッとふっくら大きな身が特徴

イワガキ
マガキより大きくぷりっとした身が特徴

イワガキは殻のサイズもそうですが、マガキよりも身が丸く、ぷりっと膨らんだような身をしていることが多いです。特に大きいものはカットして食べたりするほど身が大きくなるものもあります。

平牡蠣(ヒラガキ)と壺牡蠣(ツボガキ)がある

イワガキには形として、ヒラガキとツボガキというものがあります。
ヒラガキというのは以下のように平べったく、高さが無いイワガキのことを言います。

ヒラガキ

ヒラガキ
ヒラガキ

貝殻に厚みは無く、上から見ると正円に近いような丸い形をしています。

ツボガキ

ツボガキ
ツボガキ

マガキと似ていて少し細長く、壺のように内側に深めの窪みがあります。

大きければ良いってものでは無い食材の代表格

イワガキ
開けてみないと身の大きさはわからないことも

魚介などの場合、よく歩留まりがどのくらいかという話をするかと思いますが、歩留まりで言ってしまえばイワガキは本当に最悪の食材です笑

マガキであれば養殖されていて、成長もコントロールされて流通しているため、開いて予想と違うということはほぼありません。
しかし、天然のイワガキは形が不規則であるため、開いてみないことには中身がわからないことが多いです。

天然の岩ガキは開いてみないと分からない

イワガキ(岩牡蠣)

たとえば1キロ以上ある岩のようなイワガキを開いても、可食部の身は100gにも満たないなんてこともあります。
自分もお店でイワガキ開けてみたら想像以上に小さくてショックを受けたことは何度もあります。

さらに蒸したり焼いたりすると縮むので、大きな貝に小さな身、みたいな見た目になってしまいなんとも貧相な感じになってしまいます。。

加熱したイワガキ
加熱すると縮むのでなんか貧相にな見た目に、、

大きい身のイワガキを当てる方法

これは簡単に言ってしまえば、ツボガキよりヒラガキのほうが身が大きい傾向にあるということです。

ツボガキの場合、殻の高さ自体はあって大きく見えるのですが、中の窪みの深さというのは殻の大きさに比例しないことがほとんどです。これはイワガキは層のように縦方向に殻が成長していくためです。
そのため大切なのが横幅ということになるんですね。

ヒラガキ
大きなイワガキ

薄く見えるヒラガキ型のほうが身は大きい傾向にあると言えます。そのためヒラガキのほうが高値になることがあります。

イワガキのヒラガキ

イワガキの生態

イワガキの生態はマガキと似ていて、岩礁域や磯場に生息しています。
マガキと違うのが、マガキは内湾の岩礁域に生息しているのに対し、イワガキは外洋側の岩礁域に生息していることが多いという点です。

イワガキの産卵期

イワガキの産卵期は地域差がありますが、7〜10月頃となります。

(参考:季報62号 イワガキ養殖|京都府

マガキは成長が早いのにイワガキは遅い。養殖も難しい。

同じカキなのにさまざまな違いがあるマガキとイワガキですが、成長スピードも違います。
マガキは環境が良いと1年たたずに出荷できるサイズまで成長するという驚きの成長スピードですが、イワガキは出荷サイズまでに4年以上はかかると言われています。

(参考:イワガキとりネット鳥取県公式サイト

イワガキの旬

イワガキ(岩牡蠣)

イワガキの旬は夏(5〜9月の範囲内)です。

マガキの旬が冬なのに対し、全く真逆の夏というのがおもしろいですよね。

マガキは冬が旬なのに、なぜイワガキは夏が旬なのか?

これに関しては、産卵方法がマガキとは異なるようです。
多くの貝というのは、産卵期になると勢いよく一気に放精と放卵を行います。
そのためかなりのエネルギーを一度に使うわけですが、イワガキに関しては一度に大量に産卵するということが無いため、産卵期と旬が重なっていても味が落ちないと言われています。

なぜイワガキは生食できるのか?

イワガキ(岩牡蠣)

マガキはいろいろ制限があるイメージですが、イワガキはそうでも無いようなイメージが少しありますよね。人によってはマガキは生食が危険だけど、イワガキはOKだと思っている人もいるかと思います。
ですがイワガキもマガキと同じで、危険性が無いわけではありません。

ごく普通に出荷前に検査がされています。
生食用として販売するには厚生労働省が定めた成分規格基準をクリアする必要があります。さらにはマガキと同じように浄化作業が行われていたりします。
浄化については以下ページをご覧ください。

マガキ
マガキ
「海のミルク」と呼ばれる世界中で人気のクリーミーな二枚貝

他にもイワガキはマガキのように内湾性ではなく外洋性ということで、マガキのように有毒な植物性プランクトンを大量に取り込むことが少ないという理由も考えられます。

イワガキの食べ方・おすすめの料理

イワガキ(岩牡蠣)
大きいから切ると食べやすい

イワガキのおすすめの食べ方はそのまま生で食べるの一択です!
イワガキは殻の形状がそれぞれ固有であり、殻が大切だということで基本的には剥かれることなく殻付きのまま流通します。

さらにイワガキはマガキのように簡単に剥くことはできず、形状によってはハンマーのようなものが必要になったりもします。

そのため大きな岩みたいなものをたくさん集めて剥いて、一つの料理を作るという気になかなかなれない食材でもありますよね笑

イワガキ

鍋とかアヒージョとかグラタンとか作るなら「マガキで良いじゃん」となりますし。。
焼くにしても、殻が分厚いため殻付きのままだと焼きにくいです。
特徴的な貝殻を器にしたくても、加熱するとどうしても縮むため、見栄えが悪くなります。

そのためやはり生一択です。
イワガキは濃厚な味と特有の渋みがあります。それを堪能できるのも生食ならではです。

レモンやかぼすを絞って食べると清涼感バツグンで、生ビールとの相性がとてもいいですよ!

参考文献・参考Webサイト

以下は、いつもお世話になっている書籍・Webサイトや、今回参考にさせていただきました書籍・Webサイトになります。ありがとうございます!

【書籍】

  • 『おとな図鑑(2) おいしいお魚百科』藤原昌高監修,ぴあレジャーMOOKS編集部.
  • 藤原昌高(2013)『からだにおいしい魚の便利帳』高橋書店.
  • 学研の図鑑「水の生物(1995)」株式会社学習研究所
  • 池田 等「貝の図鑑&採集ガイド」

【Webサイト】

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元魚屋・海鮮居酒屋店主。調理師です。当サイト制作者で管理人です。
お魚の情報を収集しています。
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